毎年5年生が米作りを学ぶ「田んぼ」が観察園の中心にあり、その「たんぼ」からあふれた水はあたりを潤し、川から2つの池(とんぼ池、かえる池)へ注がれ循環されています。
阪堺線の枕木の廃材を利用してつくった段々畑にはなにわ伝統野菜をはじめとする野菜やイチゴなどを植え、西運動場の芝生に面した子どもたちからよく見える花のエリアには、茶の木や秋の七草をはじめ四季折々の花を年間を通して彩りがあるように栽培しています。
あおむし〜蝶々、ヤゴ〜トンボ、バッタやカマキリなどの虫やカエルやイモリなもどみつけることができます。
たんぼや池や川も、改修や池の増設、修理など経て、「自然観察学習園」は文字通り子どもたちが自然を観察することができる場所となり、設立当初の目標であった「潤いある観察園」が持続されています。
自然の生態系を身近に感じられるビオトープのエリアと「野菜づくり、花づくり」のエリアを持つことで人が集い、自然に出会え、楽しんで維持することを持続しており、まさにESD(持続可能な発展のための教育)が実践された環境教育の場となっています。
子どもたちが都会の中でも自然にふれることのできる環境づくりをすすめ、教科書に出てくる植生物を校内で見ることができるようにすることを大きな目標としています。
平成21年(2009):ユネスコ・スクール加盟をとの話があり、地域園芸クラブはESD(持続可能な開発のための教育)の実践を念頭に「なにわの伝統野菜」の栽培を進めることとなります。
収穫したもの(いのち)をいただくことで自然を尊び、同時に大阪の歴史や文化、環境などに気付くきっかけとなります。
なにわ伝統野菜の植栽は、浪速魚菜の会、なにわ伝統野菜応援団・天王寺かぶらの会や田辺大根ふやしたろう会など復活にとりくんでこられた団体の方々や、なにわ伝統野菜生産農家の方から種や苗をわけていただき、先方にうかがったり観察園に来ていただいたりしつつ、子どもたちだけでなく大人も歴史や意義、植栽方法など様々な学びを得ながら試行錯誤で進めてきました。
また水なす、泉州玉ねぎなどの大阪の特産物のほか、トマト、枝豆やスイカ、水菜、ジャンボ・カボチャ、ナタマメなど、その年、その季節でのチャレンジは続いています。
自然観察学習園の維持管理のお手伝い、講堂前の花壇の整備、くすのき畑の植栽
ホームページを開設・観察園のようすをブログでリアルタイムに発信
過去の行事:育てた野菜での収穫祭
よもぎだんご作り、勝間南瓜収穫祭、流しそうめん、リースづくり、枯れた桜材でつくる黒板工作
地域の行事(晴明丘ハロウィン秋祭り)に参加(勝間南瓜はるまき)
2020年(令和2年)地域園芸クラブは20年
地域の「男の料理」の方々がメンバーに加わり、低学年プール跡地=くすのき畑=に土壌改良剤を投入し開墾され、校長先生の枝豆や2年生のさつまいもとともに、様々な野菜も栽培することとなり、益々の発展し、学校菜園(エディブルスクールヤード)となりました。
地域園芸クラブと自然観察学習園20周年記念誌 作成中 近日発行予定
とんぼ池やかえる池などを含むビオトープのエリアでの水辺の植生物、水の循環や植栽について、専門家の方々を交え勉強会をするなど、今後の課題の解決にむけてとりくもうとしています。
自然観察学習園はこれからも「人にふれあい、自然にふれあう」豊な学びを得る場となるでしょう。
〒545-0032
大阪市阿倍野区晴明通10-34